地震をいち早く知らせる

地震

遠い地震の観測のきっかけ

1889年(明治22年)7月28日 明治熊本地震

熊本市の西を震源とする推定マグニチュード6.3の明治熊本地震が発生し、熊本城の石垣が大きく崩れるなど熊本市を中心に大きな被害が発生しました。

遠い地震の観測のきっかけ

出典 国立科学博物館地震資料室ホームページより 熊本地震

この地震は地震学会が1880年に日本で発足してからはじめて都市を襲ったものとして調査が行われ、また、遠くドイツのポツダムの重力計に地震波が記録され、遠い地震の観測のきっかけとなったといわれています。
出典 国立科学博物館地震資料室ホームページ| 熊本地震

正確な震度観測を行うために

気象庁が発表する地震情報は、テレビ等で報道されるとともに国や地方公共団体等の多くの 防災機関で利用され、地震災害が発生した際の被害の推定や、迅速かつ適切な初動体制・広域 応援体制の確立など、地震防災上不可欠なものとなっています。
出典 気象庁ホームページ

緊急地震速報のしくみ

地震が発生すると、震源からは揺れが波となって地面を伝わっていきます(地震波)。地震波にはP波(Primary「最初の」の頭文字)とS波(Secondary「二番目の」の頭文字)があり、P波の方がS波より速く伝わる性質があります。一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。このため、地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせることが可能になります。
出典 気象庁ホームページ

出典 気象庁ホームページ
出典 気象庁ホームページ

地震の発生を素早くとらえる観測体制

緊急地震速報には、全国約690箇所の気象庁の地震計・震度計に加え、国立研究開発法人 防災科学技術研究所の地震観測網(全国約1,000箇所)を利用しています。多くの観測点のデータを活用することで、地震が起きたことを素早くとらえることができます。
出典 気象庁ホームページ

検知した地震波や発表した緊急地震速報を素早く伝える情報通信技術

この地震波と電気信号が伝わる速度の差を利用すれば、地震が発生した場所の近くの地震計で地震波を検知し、それを電気信号で気象庁に伝え、地震波が伝わってくる前にこれから揺れることを再び電気信号を使って伝えることができます。
出典 気象庁ホームページ

まとめにかえて

地震は予測が難しい災害です。現在は発生した地震を一刻も早く知らせることが取り組まれています。
そうした取り組みを無駄にせず、的確な行動がとれるよう日頃から心得ておくことも有益な防災の備えとなります。

出典 気象庁ホームページ

緊急地震速報を見聞きしたときは

緊急地震速報を受信した場合、まず身の安全を確保することが大切です。周囲の状況に応じて、あわてずに行動することが大事です。

また、緊急地震速報が発表されたことを即座に知るためには、「専用の音(報知音)」を覚えておく必要があります。テレビやラジオ、携帯電話などでは、専用の音(報知音)と共に緊急地震速報が知らされています。
参照 気象庁ホームページ