1953年9月に発生した昭和28年台風13号は、愛知県に上陸後、東海・近畿・北陸地方を中心に甚大な被害をもたらしました。東海地方では最大瞬間風速40m/sを超え、5日間で400~500mmの雨量を記録し、多くの家屋が浸水・損壊、多数の死者・行方不明者を出す惨事となりました。この記事では、台風接近前に備える方法について解説し、安全を守るための取り組みを紹介しています。
愛知県に上陸、東海、近畿、北陸で大きな被害
1953年(昭和28年)9月25日から26日にかけて 昭和28年台風13号
台風13号が東日本を縦断した。9月18日にグアム島の南東海上で発生した台風18号は発達しながら北上し、25日夕方に志摩半島を通過、18時30分頃に愛知県知多半島に上陸し、その後、台風は東海・甲信・北陸地方を通って翌26日朝に三陸沖へ抜けました。
台風が上陸直前まで930hPaという強い勢力だったこともあり、最大瞬間風速は東海・近畿・中国地方で40m/sを超えたほか、期間降水量(22日から26日までの5日間の合計)は東海・近畿地方で400~500mmに達しました。
この台風で、東海・近畿地方を中心に死者・行方不明者478人、浸水・損壊家屋520,000棟以上という大きな被害が発生しました。
台風接近前の備え
「タイムライン」で台風接近前にやっておきたい備え
「台風の接近が予想される」その時、命を守るために何をすればいいか。大切なのは状況悪化の前に準備を終えておくことです。最接近予想の少なくとも3日前からやるべきことを説明。記事内にある対策をより詳しく解説したリンクも参考ください。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
「暴風」対策 台風や低気圧の注意点は?
台風や低気圧の接近で大雨とともに恐ろしいのが「暴風」。建物や電柱などを倒壊させることがあるほか、外にあるものが吹き飛ばされてぶつかると、命に関わる被害につながることがあります。暴風の強さごとのリスクや対策をイラストにまとめました。ぜひ保存して参考にして下さい。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
台風接近時の避難行動
防災気象情報(風水害編)
豪雨災害から身を守るために防災気象情報や避難情報について学びましょう。
災害が発生しそうなとき、皆さんや家族の身を守るためには、気象庁などから出される防災気象情報や市町村から出される避難情報をもとに、適切なタイミングで避難などの行動をとる必要があります。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|風水害へ備えるために
避難情報に基づく避難行動(風水害編)
避難情報は、防災気象情報などをもとに市町村長が発令し、みなさんの避難行動を促す情報です。避難情報には、高齢者等避難、避難指示、緊急安全確保があります。これらについても、先ほどお話しした警戒レベルと結びついており、高齢者等避難は警戒レベル3、避難指示は警戒レベル4、緊急安全確保は警戒レベル5に当たります。なお、警戒レベル2、1には避難情報はなく、防災気象情報のみが気象庁から出されます。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|風水害へ備えるために
まとめにかえて
台風は例年ほぼ同じ時期に発生し、気象情報からいつ頃上陸するかも予想できる災害で、地震と比べると備えの計画がしやすい災害と言えます。
台風の備えとして接近の3日前までに最新の気象情報で台風がいつ頃接近するのかを確認します。そして2~1日前には避難先を決め、高齢者など要支援者の避難を開始します。台風接近1日前~最接近では状況が悪化する前に避難開始、状況悪化時は少しでも安全な場所へ行くなど少しでも安全な場所にいるようにします。
毎年する台風の備えも自分や家族、周囲の状況が変化している場合があり、毎年同じではないことを心得ておく必要があります。
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