”火山は噴火する”と想定してみる・5月18日 アメリカ・セントへレンズ火山大噴火

火山
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1980年5月18日に起きたアメリカ・セントへレンズ火山の大噴火は、予測がされていたにもかかわらず多くの犠牲者を出しました。自然の力の恐ろしさと、防災の重要性を改めて考えるきっかけとなったこの災害から、私たちは何を学ぶべきなのかを考察します。

噴火と土石流被害

1980年(昭和55年)5月18日 アメリカ・セントへレンズ火山大噴火

アメリカ北西部のワシントン州にあるセントへレンズ火山の噴火では北側斜面が大規模に崩壊、火砕流や土石流による甚大な被害が発生し、57人が死亡・行方不明となりました。この噴火はVEI(火山爆発指数)5に分類され、20世紀で最も大きな噴火の一つとされています。

出典 Googleマップ セント・へレンズ山

予測を覆した噴火と土石流

セントヘレンズは噴火の予測や予兆現象があり、噴火の危険性はわかっていました。それでも多くの犠牲者が出てしました。それは、予測を覆した噴火と土石流の規模と威力などがあった為です。

出典 ウィキペディア 1980年のセント・ヘレンズ山噴火

噴火は土石流等、地形を変えてしまう程の被害を広範囲に及ぼします。

霧島山(新燃岳)の噴火(平成23年1月)

噴火よりも土石流に警戒

~梅雨前の灰の除去で不安をぬぐう~
(都城市 50代 男性 学校関係者)

ここら辺は1時間に5ミリの雨が降っただけで、避難勧告が出される地域なんです。近くの渓谷には一万年前に発生した土石流の地層も残っておるし、何年か前の集中豪雨では付近の地区で死者も出ております。

当時、そんな場所に7ミリくらいの灰が溜まっておったわけですから、噴火よりも土石流に対しての警戒を強めとったですね。うちの体育館は避難場所にも指定されておるから、その準備にも奔走しました。今でも、体育館の中には毛布などを大量に用意しておりますよ。

梅雨までに行政が灰を取り除いてくれたおかげで何事もなく済みましたが、小さな集落ですから、地域の人間だけで処理するのには限界があるんですよ。やっぱり行政とか大きな所からの助けちゅうのは有難いもんですね。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト

火山災害から身を守る

火山は、たった1回の噴火が大噴火を引き起こし、地形や景観を変えてしまう程広い範囲にわたり被害をもたらします。”まさか火山が噴火するなんて”の事態の為に、日頃からの情報収集といち早く異変を察知して、早い避難行動が必要です。

出典 首相官邸ホームページ

火山災害時は事前の迅速な避難が、人的被害の有無を大きく左右します。

  1. 火山防災マップを見て、噴火警戒レベルに対応する危険な場所を確認しておきましょう
  2. あらかじめ、避難場所や避難経路を確認しておきましょう
  3. 気象庁が発表する噴火警報・噴火警戒レベル等に留意しましょう
  4. 噴火の恐れがある場合には、「警戒が必要な範囲」から事前の避難が必要です。地元の市町村の指示があった場合には、それに従いましょう
出典 首相官邸ホームページ

噴火警報・予報の種類

噴火警報は、「警戒が必要な範囲」が火口周辺に限られる場合は「噴火警報(火口周辺)」(又は「火口周辺警報」)、「警戒が必要な範囲」が居住地域まで及ぶ場合は「噴火警報(居住地域)」(又は「噴火警報」)として発表し、海底火山については「噴火警報(周辺海域)」として発表します。
出典 気象庁|噴火警報・予報の種類

気象庁|噴火警報・噴火速報

火山による災害と防災

地震とともに大きな災害をもたらすのが火山の噴火です。北海道の有珠山や富士山などの過去の事例をみながら、火山による災害にどのようなものがあるのか、また災害を減らす工夫について学んでいきます。「火山災害」「噴火予知と防災」「ハザードマップ」がキーワードです。
出典 NHK|火山による災害と防災

NHK|火山による災害と防災

噴火から身を守る為に情報収集と異変を察知したらすぐに避難できるように、日頃から心がけることが大事です。

まとめにかえて

出典 気象庁仙台管区気象台

噴火が起きると噴石、火砕流、泥流などが、速いスピードで襲ってくることがあり、とても 危険です。
火山の噴火から身を守るために一番大切なことは、噴火が起きる前に安全な場所に避難することですが、いつもはおとなしい火山でも、いきなり噴火することもあります。

ふだんから気をつける事


出典 気象庁仙台管区気象台

火山ハザードマップを見て、あらかじめ危険なところを確認し、避難場所を確かめておきましょう。避難するときに必要なものは他の災害と同じですが、小さな 噴石や火山灰が降ってきたときのために、ヘルメットやマスク・メガネ、目薬、傘なども準備しておきましょう。もしマスクがない時でも、座布団や濡らしたタオル、ハンカチなどがマスクのかわりになります。

出典 気象庁仙台管区気象台

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