噴火にどう備えるか・1月23日 草津白根山噴火

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観測や防災対応の対象となっていなかった本白根山からの噴火

2018年(平成30年)1月23日 草津白根山(本白根山)噴火

群馬県の草津白根山の本白根山で噴火が発生しました。
この噴火は、草津白根山の中でもこれまで観測や防災対応の対象となっていなかった本白根山からの噴火となったこと、また今回と同様に多くの登山者が噴石に巻き込まれ死傷した、2014年(平成26年)9月の御嶽山噴火災害を契機に情報発表が始まった「噴火速報」が、この噴火では発表されなかったことなど多くの課題が浮き彫りとなりました。この噴火を受けて、草津白根山ではこれまでの湯釜周辺に加えて、3月16日から新たに本白根山に対しても噴火警戒レベルの運用が開始されました。

草津白根山|国土交通省関東地方整備局

火山災害と避難について

災害は観測や防災対応の対象となっていないことで、被害が大きくなってしまうことがあります。
火山災害時は事前の迅速な避難が、人的被害の有無を大きく左右します。被害を小さくするためには、事前の心構えや準備が大切です。

火山災害の時はどのように行動したらいいか?

  • 火山防災マップを見て、噴火警戒レベルに対応する危険な場所を確認する
  • あらかじめ、避難場所や避難経路を確認する
  • 気象庁が発表する噴火警報・噴火警戒レベル等に留意する
  • 噴火の恐れがある場合には、「警戒が必要な範囲」から事前の避難が必要です。地元の市町村の指示があった場合には、それに従う

出典 首相官邸ホームページ

火山災害対応型防災マップ

火山災害に注意が必要な地域では、 噴火口 、 水蒸気爆発 、 火山ガス等の発生 、 溶岩流・火砕流 、 土石流・泥流等の流下 、 噴出岩塊 、 火山灰 、 軽石の降下 等について、過去の災害実績や噴出物分布等から影響範囲をあらかじめ地図上で把握しておく必要があります。

火山災害対応型防災マップの特徴

出典 内閣府防災情報のページ

火山防災マップ(火山ハザードマップ)は各都道府県・地域で作成されていますので、確認ください。

火山に関する情報や資料

噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報、噴火速報等気象庁の火山に関する情報や資料の解説を見ることができます。
出典 気象庁が発表する火山に関する情報や資料の解説

まとめにかえて

我が国には111の活火山があり、世界でも有数の火山国で、桜島等の複数の火山で噴火が発生しています。
大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は、噴火に伴って発生し、避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命に対する危険性が高いため、噴火警報や避難計画を活用した事前の避難が必要です。
災害は事前に想定していなくても発生する場合があります。いざという時に慌てずに避難や命を守る行動がとれるように、先ず防災に取り組む上で心構えを持っておくことが大事です。

火山防災エキスパート講話

火山防災エキスパート講話【池谷 浩 委員】
出典 内閣府|内閣府共通ストリーミング

内閣府|内閣府共通ストリーミング