土砂災害から身を守ることを考えてみる・10月16日 平成25年台風26号・伊豆大島土砂災害

伊豆大島土砂災害 台風
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2013年10月16日、伊豆大島を襲った平成25年台風26号により記録的な大雨が降り注ぎ、土石流が発生しました。大島町では多くの死者・行方不明者が出る甚大な被害が発生し、全国的にも被害が拡大しました。この記事では、土砂災害から身を守るために、日頃から行うべき備えと、災害の前兆を捉えるためのポイントについて紹介しています。自分の命を守るために、警戒区域の確認や早期避難の重要性を考察します。

記録的な大雨により土石流が発生

2013年(平成25年)10月16日 平成25年台風26号・伊豆大島土砂災害

出典 総務省消防庁|消防白書 伊豆大島上空からの被害状況

大型で強い勢力の台風26号が伊豆諸島から房総半島沖を通過しました。
台風の発達した雨雲がかかった伊豆大島では、1時間雨量122.5mm、24時間雨量824mmの記録的な大雨を観測し、島の最大の集落である元町集落周辺で土石流が発生、大島町だけで死者・行方不明者が39人となるなど、全国で死者・行方不明者43人、被災家屋が7,000棟以上に達する甚大な被害となりました。

ANNnewsCH 2013/10/16 台風26号 伊豆大島土砂崩れ【まいにち防災】

土砂災害から身を守る

日本の地形は山が多く、台風や集中豪雨などにより土砂災害が発生しやすく、土石流などによる災害は毎年全国で多数発生しいます。土砂災害から身を守ることを自分事として考えておく必要があります。

土砂災害から身を守るには

土砂災害から身を守るためには、私たち一人ひとりが土砂災害に対して日頃から備えておくことが重要です。ここでは、土砂災害から身を守るために最低限知っておくべき3つのポイントを紹介します。

1.お住まいの場所が、土砂災害警戒区域か確認

土砂災害のおそれのある地区は「土砂災害警戒区域」等とされています。普段から自分の家がこれらの土砂災害のおそれのある地区にあるかどうか、都道府県や国⼟交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで確認しましょう。
また、避難の際にどこにどのように逃げるのか知っておくことが大事です。市町村が作成する土砂災害ハザードマップを利用して避難場所や避難経路を確認しましょう。
※ただし、土砂災害警戒区域等でなくても、土砂災害が発生する場合があります。付近に「がけ地」や「小さな沢」があれば注意を。

2.土砂災害警戒情報や雨量の情報に注意

雨が降り出したら、「土砂災害警戒情報」に注意しましょう。これは、警戒レベル4相当情報であり、市町村が警戒レベル4避難指示を発令する目安となる情報で、災害のおそれが高まっていることを示しています。(警戒レベルについては、内閣府ホームページをご覧ください。)

土砂災害警戒情報は、気象庁ホームページ や各都道府県の砂防課などのホームページで確認できるほか、テレビやラジオの気象情報でも発表されます。都道府県や市町村によっては、携帯電話などに⾃動的に⼟砂災害警戒情報を教えてくれるサービスもあります。

3.警戒レベル4で危険な場所から全員避難

お住まいの地域に⼟砂災害警戒情報(警戒レベル4相当情報)が発表されたら、自治体からの警戒レベル4避難指⽰の発令に留意し、⼟砂キキクル(⼤⾬警報(⼟砂災害)の危険度分布)などを参考にし、地域内の方々に声をかけあい近くの避難場所など、安全な場所に避難しましょう。 特に、お年寄りや障害のある人など避難に時間がかかる人や、夜中に大雨が想定される場合は、警戒レベル3高齢者等避難が発令されたタイミング等で早めに避難することがより安全です。

⼟砂災害の多くは⽊造の1階で被災しています。浸水などで避難場所への避難が困難なときは、近くの頑丈な建物の2階以上や、家の中でより安全な場所(がけから離れた部屋や2階など)に移動しましょう。

普段から避難訓練に参加し避難に慣れていれば避難⾏動を起こしやすくなります。市町村などがおこなう⼟砂災害の避難訓練に参加しましょう。

出典 首相官邸ホームページ

土砂災害の前兆とは

山が多い日本は、台風や集中豪雨、地震などにより土砂災害が発生しやすい環境にあります。実際に土石流や崖崩れなどによる災害は毎年全国で約1,000件も発生しており、最近では1年間の土砂災害発生件数が3,000件を超す年も出現して、悲惨な人的被害を生じさせています。突発的に発生する土砂災害は事前の予測も難しい災害です。そこで前兆現象を把握し、まさかの事態に備えて早めの対策をとるようにしましょう。
出典 NHK|災害列島 命守る情報サイト

出典 NHK|災害列島 命守る情報サイト

土砂災害、あなたの家は大丈夫?

大雨の季節、特に気をつけたいのが土砂災害です。発生すれば、一瞬にして多くの命や財産を奪ってしまいます。全国47都道府県のすべてで発生し、その件数は年々増加、多い年には年間3000件を超えています。近年は都市の中で起きる土砂災害の危険性が指摘されています。私たちの足元で何が起きているのか?その対策を一緒に考えます。
出典 NHK防災

これだけは知っておきたい、都市型土砂災害から命と暮らしを守る方法
▼自分の家が安全かどうか、ハザードマップで土砂災害警戒区域を確認する
▼日本中に存在する土石流扇状地の上に作られた住宅地のリスクを知って早めに避難する
▼盛り土の上に建てられた住宅では大雨時の排水が機能しているかチェックする

出典 NHK防災

まとめにかえて

土砂災害は、予測の難しい災害ですが、土砂災害から身をまもるために国民の皆様に知っていただきたい3つのことについてお知らせします。

①お住まいの場所が、土砂災害警戒区域か確認する。
②土砂災害警戒情報や雨量の情報に注意する。
③大雨時や土砂災害警戒情報が発表された際には早めに避難する。夜間に大雨が予想される際は暗くなる前に避難する。
出典 国土交通省水管理・国土保全局砂防部

出典 国土交通省水管理・国土保全局砂防部

知っておこう!土砂災害 ~命を守るため、わたしたちにもできること~

土砂災害は、いつ発生するのか予測が非常に難しい災害で、発生すると一瞬にして尊い人命や財産を奪うなど、甚大な被害をもたらす危険性が高い特徴があります。
被害を少なくするためには、一人ひとりが土砂災害から身を守れるように日ごろから備えておくことがとても重要です。
出典 福島県(土木部関連動画)

福島県公式YouTube(土木部関連動画)
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