事前の備えと早めの避難が台風対策には大事・10月14日 ルース台風

台風
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1951年のルース台風は、鹿児島県に上陸し、九州を縦断して日本海へと抜け、各地に大きな被害をもたらしました。特に暴風と大雨が同時に発生したため、土砂災害や河川の氾濫が頻発しました。台風に備えるためには、早めの避難が重要です。この記事では、台風の危険を回避するための準備や早期の避難行動について解説しています。

暴風、大雨により被害が発生

1951年(昭和26年)10月14日 ルース台風

鹿児島県串木野市付近に上陸した台風は、速い速度で九州を縦断して山陰地方に抜け、日本海から北陸、東北地方に至りました。早い速度であったために各地で暴風により被害が発生し、また上陸時に前線を伴っていたため大雨となりました。
九州通過後、周防灘を通過して再上陸した山口県では、河川の氾濫や土砂災害が発生し、大きな被害を受けました。

出典 国土交通省 昭和26年10月洪水(ルース台風)

台風は発生から上陸までを見ることができる災害です。備えも事前にすることがし易い部分があります。台風へのどのような備えがあるかを知っておくことは防災に取り組む上で有益です。

台風への備え

ルース台風が上陸した鹿児島県や鹿児島気象台では、台風への備えを以下のように伝えています。

台風への備えについて

台風の接近時には、暴風や大雨などにより避難が困難となります。気象台が発表する気象情報早期注意情報(警報級の可能性)気象警報・注意報台風情報など最新の防災気象情報を活用して、暴風が吹く前、大雨が降り出す前の早い段階から避難行動の検討をお願いします。
出典 鹿児島地方気象台

家の周囲での危険

台風や豪雨などの情報に注意するのはもちろんのこと、日常の気象の変化にも十分注意をはらいましょう。

出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え
  • 屋根 瓦のひび、割れ、ずれ、はがれがないか。トタンのめくれ、はがれはないか。
  • 雨どい・雨戸 雨どいに落ち葉や砂が詰まっていないか。継ぎ目の外れや塗装のはがれ、腐りはないか。雨戸にガタツキやゆるみはないか。
  • 外壁 モルタルの壁に亀裂はないか。板壁に腐りや浮きはないか。プロパンガスのボンベは固定されているか。
  • ベランダ 鉢植えや物干し竿など飛散の危険性が高いものは室内へ。
  • 窓ガラス ひび割れ、窓枠のガタツキはないか。また強風による飛来物などに備えて、外側から板でふさぐなど。

出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え

室内での備え

非常時の役割分担、連絡方法、万が一避難が必要になった場合の非常持出品の準備、避難場所の確認など日頃から家族で防災会議を開きましょう。
また、台風や大雨の危険性があるとき、家の中では次のような備えをしておきましょう。

・台風情報を注意深く聞く。
・むやみに外出しない。
・停電に備えて懐中電灯や携帯ラジオの準備を。
・避難に備えて貴重品などの非常持ち出し品の準備を。
・断水などの恐れがあるため、飲料水、生活用水を確保しておく。(ペットボトル、風呂釜に水をためる)
・浸水などの恐れがあるところでは、家財道具や食料品・衣類・寝具などの生活用品を高い場所へ移動。
・病人や乳幼児、障害者などを安全な場所へ。

出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え

出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え

早めの避難を心がける

災害に対しては、避難は自らの判断で行動する必要があります。防災情報や住んでいる場所の避難場所等を把握して、いざという時の素早い避難行動ができるよう心掛けておくことも大事です。

早めの避難

台風や集中豪雨または長雨に見舞われたときは、洪水、土砂災害、高潮などの危険があります。
次のような地域に住んでいる場合は防災情報に細心の注意を払い、雨風が強くなる前,暗くなる前に,早めの避難を心がけましょう。
なお、洪水、土砂災害、高潮などの危険がない地域では、強風によるけがなどを防止するため、むやみに家を出ないほうが安全な場合もあります。
出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え

出典 鹿児島県|台風・土砂災害への備え

早め早めの避難を行うために

自然災害に対しては、自らの判断で避難行動をとることが原則です。
お住まいの市町村は、災害が発生する危険性が高まった場合に、起こりうる災害種別に対応した区域を示して避難勧告等を発令します。自宅や学校・職場等にはどのような危険があるのか、お住まいの市町村が指定している避難場所はどこなのか等について、あらかじめ確認・認識しておき、いざという時の避難行動について考えておきましょう。

出典 国土交通省 荒川上流河川事務所

水害が発生した際は、浸水の度合いにより、水流等で避難行動ができない場合があります。避難場所への移動は、浸水する前に行うことが基本です。お住まいの市町村が発令する避難勧告が発令されたら、ためらわず避難することが水害の行動として重要です。避難指示は、避難勧告より事態が切迫していることを意味するので平常心を保ちながら、迅速に避難行動をとることが必要です。
出典 国土交通省 荒川上流河川事務所

まとめにかえて

台風は発生から上陸までの進行状況が事前に分かる災害になります。進行状況にあわせて備えや避難の準備をすることができます。
日頃からマップを見てどこへ避難するのかを確認しておくことが大切です。避難所や緊急避難場所その経路などをいざその時に考えるのではなく、前もって心構えを持つことも自分の防災力を向上させるうえで有効です。

未来共生災害救援マップ(略称:災救マップ)

未来共生災害救援マップ(略称:災救マップ)は、学校や公民館などの指定避難所・指定緊急避難場所、および寺社などの宗教施設をあわせて約30万件の施設情報を集約した日本最大級の災害救援・防災マップです。

出典 災救マップの使い方

全国ハザードマップ

取材チームが、国・都道府県・市区町村から収集した災害リスクデータを、全国どこでも確認できる地図を、期間限定で掲載。リスクを“知って”、もしもの時を“想像”し、的確に“逃げる”。あなたとあなたの大切な人の命を守る準備をするためのページです。
出典 NHK|全国ハザードマップ

出典 NHK|全国ハザードマップ

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