防災に必要な火山の知識を考えてみ る・8月24日ヴェスヴィオ火山噴火 

火山

町を襲う火砕流、火砕サージ

西暦79年8月24日 ヴェスヴィオ火山噴火

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イタリア南部・カンパニア州のナポリ近郊にあるヴェスヴィオ火山で噴火で吹き上がった大量の軽石と火山灰が、当時麓にあった人口約20,000人の都市ポンペイに降りかかり、町のほとんどを埋没させました。
大部分のポンペイ市民は火山灰が降る中避難したが、翌25日朝に火砕流や火砕サージが再び町を襲いました。
大部分のポンペイ市民は火山灰が降る中避難しましたが、翌25日朝に火砕流や火砕サージが再び町を襲い、町に残っていた約2,000人が死亡しました。
ヴェスヴィオ火山はその後、472年、1139年、1631年にも噴火、その都度大きな犠牲を出しました。

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必要だった火山の知識

雲仙岳噴火(平成2年11月~平成8年6月)

必要だった火山の知識
~噴火後からでも学習を~

(長崎市 40代 女性)

記者としてほんとうに悔しいのは、平成3年の6月3日に大火砕流 ※ が発生して、多くの方が犠牲になるまで、私自身、恐いと思ったこともないし、危機感が全然なかったということなんですね。

実は、その数日前に、大学の先生に、「記者さん、マスコミが今いるあの場所は、もうほんとうに危ないよ」と言われたんです。そんなにきつい調子ではないけれど、「ほんとうに危ないから、下がりなさい」と。

その「危ない」という言葉を、「そこにいたら死ぬんだ」というふうに置きかえて理解できなかったのは、火山に関する基礎的な知識が不足していたからだと思います。平成2年の噴火以来、あれだけ時間があったのに、私たちは火山のことを勉強していなかったのです。

今なら、噴火前の煙があがっているだけの状態であっても、先生の忠告に耳をかたむけることができる、そんな気がします。

※火砕流は、高熱の火山岩塊、火山灰、軽石などが高温の火山ガスとともに山の斜面を流れ下る現象で、流下速度は時速100キロメートルを超えることもあります。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト

防災の基礎知識

防災・危機管理e-カレッジ

出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ

「防災・危機管理e-カレッジ」は、住民の方々に、インターネット上で防災・危機管理に関する学びの場を提供することを目的としています。過去の災害を知り、災害への備えを事前に学習することは、減災に取り組むうえで有効です。
参照 総務省 消防庁ホームページ|eカレッジの内容紹介

噴火災害に学ぶ

日本は111の活火山を有する、世界有数の火山国です。火山の周辺には多くの温泉が湧き出し、地下水や優良な農地に恵まれることも多く、火山は私たちの生活を豊かにしてくれるものです。
しかし、ひとたび噴火すると甚大な被害をもたらすことがあり、日本は過去に数多くの火山噴火被害に見舞われています。

出典 総務省消防庁ホームページ|御岳山噴火災害に学ぶ

火砕流からの避難

火砕流とは、高温のガスや火山灰が、沢にそってものすごいスピードで 山の上から流れてくることをいいます。 土砂を含み高温で流れてくるのでとても大きな被害を与えます。

避難の心得

火砕流・火砕サージは時速100km以上で流れ下るため、発生してからの避難することは困難です。 噴火しそうになったら、火山情報などに十分注意し、急いで避難してください。 避難が遅れた時には、少しでも高いところの物かげに隠れてください。
出典 国土交通省東北地方整備局

火山災害の際の避難

火山活動が活発になったら、何より早期に避難することが大切です。特に火砕流や噴石は発生してから避難しても手遅れです。気象台などが発表する正しい情報を入手して、危険な場所から速やかに避難するようにしましょう。
出典 鹿児島県ホームページ

出典 鹿児島県ホームページ

まとめにかえて

火砕流・火砕サージがは時速100km以上で流れ下るため、発生してからの避難することは困難です。前もって火山の知識を持ち、火山活動が活発になったら早期に避難することが大切です。
噴火しそうになったら火山情報などに十分注意し、避難の心構えをしておくことが必要です。

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