地震ごとに見直される地震対策・4月18日 サンフランシスコ地震

地震

アメリカ西部の断層活動による地震

1906年4月18日 サンフランシスコ地震

アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ付近を震源とするマグニチュード7.8相当のサンフランシスコ地震が発生しました。
アメリカ西部に度々大きな被害をもたらしてきたサンアンドレアス断層の活動によるもので、多数の家屋が倒壊しました。

出典 ウィキペディア/サンフランシスコ地震 地震により壊滅したサンフランシスコ市街

アメリカの地震

アメリカは北米プレートと太平洋プレートの境界にある西海岸で大きな地震が起こりやすく、中央や東海岸では地震が少なくなっています。

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地震対策

アメリカの地震対策

アメリカの地震対策は、地域によって異なり、西海岸では、大規模な地震が起こる可能性が高いため、建物の耐震化や緊急時の避難計画などが行われています。

アメリカのカルフォルニア州では、「活断層直上の被害はどのような防災対策を講じても回避できない」という概念から、断層変位による災害を防止するため、「断層の位置が確定している場所では、断層から一定距離に建築物を立ててはいけない」という「活断層法」ともいうべき法律が制定されています。
日本よりもはるかに土地が広く、建物を建てる場所がたくさんある国だから出来る施策です。

参照 自治省消防庁震災対策指導室|アメリカの危機管理体制

日本の地震対策

日本とアメリカの地震対策の違いは、以下のような点が挙げられます。

  • 日本では、生命を守ることに加えて、建築物の保全や災害後の復旧などにも力を入れています。アメリカでは、生命を守ることが最優先されているといえます。
  • 日本では、政府や自治体が災害時に避難所や支援物資を提供してくれます。アメリカでは、政府や自治体の役割は限られており、個人の自己責任という文化が強いです。
  • 日本では、地震予知や早期警報システムなどの技術的な対策が進んでおり、国際的に高い評価を受けています。アメリカでは、地震発生時の対応に重点を置いています。

世界、日本の地震

世界でもマグニチュード8以上の巨大地震が起きている

地震じしんは日本だけでなく、世界で起こっています。1900年以降いこうに世界で発生した巨大きょだい地震じしん上位10位をあげてみると、東日本ひがしにほん大震災だいしんさいのあった日本、インドネシア、南アメリカのチリやエクアドル、北アメリカのアラスカ、ロシアのカムチャッカ半島など太平洋をぐるりと囲んでいるようです。
出典 国土技術研究センター

国土技術研究センター

日本はいかにして地震と共に生きるすべを学んだのか……前BBC東京特派員

100年前の震災では、東京の広範囲で多くの建物が崩壊した。欧州式のれんが造りの建物は、ひとたまりもなかった。

この経験を機に日本では市街地建築物法が改正され、初の耐震規定が盛り込まれた。これによって日本では、新築の建物は鉄筋とコンクリートで補強することや、木造建築は柱を太く強化することが義務付けられた。

日本では、強い地震が起きるたびに、被害状況の調査をもとに、耐震基準が強化されてきた。特に飛躍的な改善となったのは、1981年施行の「新耐震設計基準」だ。

この「新耐震」によって、日本では「震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7に達する程度の大規模地震でも倒壊は免れる」という耐震基準が義務付けられている。

その後1995年に阪神・淡路大震災があり、日本はさらに多くの教訓を得た。

やがて、2011年3月11日にマグニチュード9.0の巨大地震が発生した。東京の震度は5だった。関東大震災と同程度の揺れの強さだった。

1923年の地震では、東京はぺしゃんこになった。14万人が死亡した。2011年の地震では、東京の巨大な高層ビルは激しく揺れ、窓は粉々に割れた。それでも東京で高層ビルが崩れることはなかった。2011年の地震であれほど多くの犠牲者が出たのは、地面の揺れにも増して、それが引き起こした津波によるところが大きかった。

これほどの地震を経験しながら、もっとひどい被害が出ない国は、地球上では日本以外、考えにくい。
出典 BBC NEWS JAPAN

まとめにかえて

日本は地震の多い国でありその対応や備えについて取り組みがされています。

1923年の関東大震災では、その後の火災から”地震だ火を消せ”が防災標語となりました。そして1924年に市街地建築物法が大幅に改正され、耐震基準は1971年、1981年、2000年と過去に3回大きな改正が行われました。
2011年東日本大震災では地震と同時に津波の対応が、2016年熊本地震では最大震度7の大きな揺れが同じ場所で2回発生し、前震と本震についての関心が高まりました。

地震の対策について日本では様々な取り組みが行われてきました。その対応は地震が起こる毎に見直されています。これからも災害が起こる度に、新しい課題とその対応を心得ておくようにすることが自分の身を守るうえで有益なことです。

災害時に命を守る一人ひとりの防災対策

地震や津波などの自然災害は、時として、想像を超える力で襲ってきます。しかし、日頃から防災対策をしておくことで、被害を少なくすることはできます。
出典 政府広報オンライン

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