毎年のように繰り返される豪雨災害。その中でも特に被害が大きいのが、突然発生する土石流です。2003年7月20日、熊本県水俣市では激しい雨によって大規模な土石流が発生し、多くの犠牲を出しました。この記事では、この過去の災害を振り返りながら、命を守るために知っておきたい「土砂災害警戒情報」や「土砂キキクル」などの防災情報について解説します。土砂災害から自分や大切な人を守るために、今できる備えを一緒に考えていきましょう。
猛烈な雨により土石流が発生
2003年(平成15年)7月20日 熊本県水俣市土石流災害

熊本県水俣市で土石流災害が発生。活発な梅雨前線の影響で、水俣市では県設置の雨量計で1時間雨量121mmの猛烈な雨となり、市内2カ所で大規模な土石流が発生しました。
土砂災害から身を守る
土砂災害は命に係わる重大な被害をもたらします。梅雨や台風などで短時間にたいさんの雨が降るときには特に注意が必要です。早めに避難しましょう。
こうして起こる!土砂災害発生のメカニズム
- 土砂災害は、大雨や融雪、地震、火山噴火によって発生します。
- 梅雨や台風などの雨が多く降る時期は、特に注意が必要です。
- 1時間に20ミリ以上、または降り始めてから100ミリ以上の降水量になったら十分な注意が必要です。
土砂災害から身を守るには
土砂災害から身を守るにはという、自助、共助による身を守る工夫について、解説していただいています。お話は、国土交通省九州地方整備局、阿蘇砂防事務所長、坂井佑介氏です。
集中豪雨の真っただ中、皆さん自身が身を守るアクションを起こしていただきたいと思います。
出典 阿蘇火山博物館|土砂災害から身を守るには
土砂災害警戒情報とは?

大雨警報(土砂災害)が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度が非常に高まったときに、市町村長が避難指示等の災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断の参考となるよう、対象となる市町村を特定して都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。
出典 首相官邸ホームページ
土砂キキクルとは?
「土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)」は、土砂災害発生の危険度の高まりを地図上で5段階に色分けして表示したもので、常時10分毎に更新しています。雨が強まってきたとき、又は大雨警報(土砂災害)や土砂災害警戒情報等が発表されたときなどには、実際にどこで土砂災害の危険度が高まっているのかを把握することができます。
出典 首相官邸ホームページ

土砂災害と土砂キキクル
「土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)」を使って早めの避難と言っても、いまいち使い方が分からない…。そんな方のための、どのタイミングで避難の判断が必要なのかイメージしていただくための動画です。
出典 気象庁/知識
まとめにかえて
土砂災害から身を守るためには、自分のいる地域の状況を知って災害の前兆を見逃さず、自治体からの情報を入手すておくことが大事です。
土砂災害の警戒点 いつ避難するかポイントは?
土砂災害は発生してからでは逃げられません。命を守るには危険な場所から早めに離れることが最も大切です。2階への「垂直避難」は最後の手段。ハザードマップで自宅や通勤通学ルートに「土砂災害警戒区域」がないか確認し、「土砂災害警戒情報」など避難のタイミングを見逃さないようにしてください。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト
