水害からの逃げ方を計画してみる・7月22日 信濃川決壊 横田切れ

大雨
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1896年7月、新潟県を流れる信濃川が大雨により決壊し、「横田切れ」と呼ばれる大規模水害が発生しました。越後平野一帯は広く浸水し、6万棟もの家屋が被害を受けたこの災害は、今なお語り継がれる未曾有の出来事です。こうした過去の教訓をもとに、現代では「マイ・タイムライン」などのツールを活用し、命を守るための避難行動を事前に計画しておくことが重要になっています。この記事では、水害時にどう逃げるかを自分で考え、準備するための方法を紹介します。

「古老さえも経験したことがない」横田切れ

1896年(明治29年)7月22日 信濃川決壊 横田切れ

出典 国土交通省|横田切れ120年 

新潟県を流れる信濃川が大雨により各地で決壊し、横田村(現在の燕市)付近では長さ360mにわたって決壊するなど被害が大きく、この水害を「横田切れ」と呼ばれています。

この水害で、越後平野一帯が広く浸水し、浸水家屋は約60,000棟に及ぶ越後平野では最悪の水害となりました。

横田切れは「古老さえも経験したことがない」と多くの資料に記されており、 被害総額は当時の新潟県の年間予算に匹敵する程になりました。
出典 国土交通省|横田切れ120年 

出典 国土交通省|横田切れ120年|堤防決壊の地に建つ石碑。裏面には横田切れの惨状が刻まれています。

逃げ方の計画『マイ・タイムライン』

誰も経験したことのないような災害が起こった時でも、慌てず行動できるようにしておくことは命を守る行動をとれるようになるためには必要です。
マイ・タイムラインは住民一人ひとりの防災行動計画(タイムライン)であり、台風等の接近による大雨によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。

国土交通省大和川河川事務所 マイ・タイムラインとは住民一人ひとりのタイムライン(防災行動計画)であり、台風等の接近による大雨によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。その検討過程では、市区町村が作成・公表した洪水ハザードマップを用いて、自らの様々な洪水リスクを知り、どの様な避難行動が必要か、また、どういうタイミングで避難することが良いのかを自ら考え、さらには、家族と一緒に日常的に考えるものです。

『マイ・タイムライン』をつくってみよう!!

下館河川事務所国土交通省|マイ・タイムラインを作ろう、使おう

小中学生向けのマイ・タイムライン検討ツール~逃げキッド~を利用して、自分の防災行動計画を考えてみます。

逃げキッドの利用方法

はじめに

自身の住んでいる場所の洪水リスクと、家庭の状況と、避難先をチェックします。
参照 マイ・タイムライン作成のためのチェックシート

資料1の使い方

出典 国土交通省|マイ・タイムラインをつくってみよう!

「台風や前線が発生」してから「川の水が氾濫」するまでの状況を勉強します。
参照 資料1 「台風や前線が発生」してから「川の水が氾濫
」するまでを知ろう!!

資料2の使い方

「台風や前線が発生」してから「川の水が氾濫」するまでの間で、備えることにを勉強します。
参照 資料2 「台風や前線が発生」してから「川の水が氾濫
」するまでの備えを考えよう!!

『マイ・タイムライン』をつくってみよう!!

資料2で並び替えた各自が行う防災行動、どの順番で行動するかをチェックシートで見直すことで、自分の防災行動計画を精査してみます。

出典 国土交通省 下舘河川事務所|逃げキッドの利用方法

まとめにかえて

出典 国土交通省 下舘河川事務所|逃げキッド 解答例

台風や前線の発生で川の氾濫が3~5日前と想定し、川の水が増えていく状況を考えます。
突然発生する地震と違って、洪水は徐々に発生するということを認識します。

このときに、「台風や前線が発生」してから「川の水が氾濫」するまでの状況を留意しながら、その他考えられる防災行動やクイズの情報も参考に書き加えながら、オリジナルのマイ・タイムラインを作成してもらいます。

誰も経験したことがないような災害への備えは、その時の状況を想定し自分の行動を順序立てて計画し、いざという時どう逃げるかを考えておくことが防災の備えとなります。

TeNY新潟一番ニュース 【防災力を高める】災害に備えた避難計画を 佐渡市の小学生が「マイ・タイムライン」作成 《新潟》
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