記録的大雪で孤立
2014年(平成26年)2月14日から16日にかけて 太平洋側で記録的大雪
本州南岸を発達しながら進んだ低気圧の影響で、西日本から北日本にかけての太平洋側の広い範囲で大雪となりました。特に関東甲信地方の内陸部では記録的な大雪となり、最深積雪は山梨県甲府市で114cm、群馬県前橋市で73cm、埼玉県熊谷市で62cmなどこれまでの観測記録を大きく上回りました。
雪による生活への影響
全国で落雪や雪で倒壊した建物の下敷きになるなどして26人が死亡したほか、東京電力管内では延べ1,600,000軒以上が停電するなどライフラインの被害も大きくなりました。また、大雪で道路が寸断されたため、山間部を中心に集落の孤立も相次ぎました。
停電などライフラインの被害により集落の孤立もあり、この時期は大雪による生活への影響に注意が必要ですね
雪による生活への影響
停電
停電のお知らせや復旧の見込みを広報車で伝えるが
~有線放送や防災無線、停電エリアでは機能せず~(松江市 50代 男性 電力会社社員)
停電が長引くにつれ、お客さまからの問い合わせ件数も増加。現場からは復旧見込みがたたないとの連絡を受けていたため、お客さまからは大変厳しいご意見をいただき、対応には大変苦慮しました。
出典 内閣府防災情報のページ
孤立、安否確認
災害時要援護者の安否確認で、心肺停止状態の高齢者を発見
(安来市 50代 男性 市役所職員)
一軒だけ「電気がついているが、新聞が溜まっている」という一人暮らしのかたがいました。パトカー等で向かったところ、家の中で倒れており、すでに心肺停止状態。その後、米子市の病院に向かいましたが、渋滞が尋常でない。1時間くらいかかり搬送されました。残念ながら亡くなられたのですが、もし安否確認をしていなかったら、雪の状態が峠を越え、普通に生活ができるようになってからの発見になったと思います。安否確認の重要性を認識しました。
出典 内閣府防災情報のページ
大雪の中、停電そして孤立した場合を想定しておきましょう
孤立への対応
積雪により停電そして孤立してしまうことが考えられます。事前防災として備えておくことをチェックしておきます。
事前防災に関すること
①孤立の可能性のある集落の安否確認体制の確保
②医療、福祉サービス利用の状況把握
③山間部の孤立の可能性がある地区への事前の備えの呼びかけ
出典 大分県|防災ポータル
停電対策について
過程でできる停電対策
①生活で使用している電力量の確認
②避難時に必要となる電力量を検討
③停電時の電源確保手段を考える(モバイルバッテリー、ポータブル電源、電気自動車など)
出典 三重県 家庭でできる停電の備え
まとめ
孤立対策では、
・安否確認手段の確保
・医療、福祉サービス
・孤立の可能性がある地区での事前の備えの呼びかけ
停電対策では、
・生活で使用してい電力量の確認
・避難時に必要となる電力量の確認
・停電時の電源確保手段の検討
事前の準備、備えがいざ大雪という時のために大事になります。
家庭でできる大雪対策
平成26年の大雪では、道路交通が麻痺したことで食料や生活必需品の調達が困難となりました。また、山間部では多くの孤立集落が発生し、その解消に長期間を要するなど甚大な被害をもたらしました。 こうした経験を踏まえ、皆さんの御家庭でも大雪などの冬の災害に備えておきましょう。
【事前に備えておくべきこと】
- 水・食料・灯油などを日頃から備蓄しましょう(推奨1週間)。
- 持病の処方薬を切らさないよう、少し早め(多め)に持つようにしましょう。
- 停電に備えて、使い捨てカイロ、懐中電灯、携帯ラジオ、携帯電話の予備バッテリーなどを常備しましょう。 カセットコンロや湯たんぽも暖をとるのに有効です。
- 家屋等(カーポートやビニールハウス)の耐雪化に取り組みましょう。
- スコップなど除雪用具を常備しましょう。
出典 埼玉県