2011年1月27日、霧島山・新燃岳で爆発的噴火が発生しました。この噴火は九州南部の広範囲にわたって火山灰を降らせ、日常生活や地域社会に大きな影響がありました。この記事では、当時の状況や灰の除去作業に関する体験談や火山灰への対策について紹介します。突然の噴火に備え、私たちができることを考えてみましょう。
広い範囲で降灰
2011年(平成23年)1月27日 霧島山・新燃岳で爆発的噴火

霧島山・新燃岳で爆発的な噴火が発生。新燃岳では、1月19日に2年5カ月ぶりとなる小規模な水蒸気噴火が発生した後、26日には噴煙が3,000m上空まで上がり約300年ぶりとなる本格的なマグマ噴火に移行、九州南部の広い範囲で降灰が観測されていました。
1ヵ月かかった灰の除去
火山灰は噴火した火山から遠く離れた地域にまで広がり、交通障害や停電を引き起こしたり、農業や商工業に影響を与えたり、健康被害を招いたりすることがあり、早急に除去する必要があります。
出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト霧島山(新燃岳)の噴火(平成23年1月)
1ヵ月かかった灰の除去
~支援のありがたさを実感~
(都城市 50代 男性 学校関係者)その日は学校で研究会を予定しちょったんですよ。午後3時15分くらいですかね、山からモクモクと噴煙が上がっちょるのが見えたんですわ。そうしたら突然、シャーという音がしだしましてね。校舎の窓ガラスに灰が降り注ぐ音だったんです。昼間なのに外はだんだん薄暗くなってくるし。これはただ事じゃないと、残っている生徒の親御さんに連絡して大至急迎えに来てもらいました。家に帰っても、山からはグワグワと不気味な音が聞こえてきますし、生きた心地がせんかったですね。
次の日、教育委員会から視察に来られたんですが、その時に2回目の爆発的な噴火が起こりまして、ただちに臨時休校を決定したわけです。
積もった灰の除去には1ヵ月くらいかかりました。ボランティアで全国に3台しかないバキュームカーが駆けつけてくれて、一日かけて中庭の灰を取り除いてくれました。マスクなんかの支援物資もたくさん頂きまして、日本人の優しさに感動しましたよ
火山噴火と対策
安全に降灰の除去作業を行うために
- 除去作業を行うときは、しっかりとした防塵マスクを常に着用します。

- 屋根の火山灰を除去するときには、人が乗っても大丈夫火どうか確かめてから始めます。
- 火山灰でとても滑りやすくなっているので、注意します。
- 火山灰は雨どいや下水に詰まりやすいので、流さないようにします。
出典 首相官邸ホームページ
火山噴火 その時どうする?対策は?
突然の噴火が発生した時。噴火発生を知らせる「噴火速報」や、噴火が予想されるとして「噴火警報」が発表された時。「噴石」「火砕流」「火山灰」「土石流」「溶岩流」から、どうすれば身の安全が守れるのか。知っておきたいポイントです。
火山灰
量によって異なりますが、人体や交通、ライフライン、建物への影響が心配されます。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト

まとめにかえて
火山灰はとても小さいので、空気と一緒に肺の奥まで入っていきます。そのため、せきが増えたり、息苦しくなったりします。鼻水やたんが増え鼻やのどが痛くなることもあります。ぜんそくや気管支炎の人は、発作のようなせきや、胸のしめつけ感、ぜーぜーとした呼吸で苦しくなることがありますので、注意することが必要です。
参照 首相官邸ホームページ