この記事では、御嶽山の有史以来初の噴火をきっかけに、火山災害への備えについて考えます。1979年10月28日、御嶽山で水蒸気噴火が発生し、周辺に大きな被害をもたらしました。この出来事を通じて、火山の分類における「死火山」や「休火山」という用語の使用が見直され、火山の活動に対する理解が深まりました。御嶽山噴火災害の教訓を活かし、火山と共存するための防災対策について学びましょう。
「死火山」や「休火山」の使用を止める契機
1979年(昭和54年)10月28日 御嶽山・有史以来初の噴火
御嶽山南斜面で水蒸気噴火が始まる。火口周辺では火山灰が約50cm積もり、遠くは群馬県前橋市まで降灰が観測されました。
活動記録なしの火山噴火に学界は衝撃を受け、火山の活動による分類で「死火山」や「休火山」の用語の使用を止める契機となりました。
「休火山」や「死火山」という用語は、今もあるのですか?
以前は、現在噴火または噴気活動を続けている火山を活火山、現在は活動していないが歴史時代に活動した記録が残っている火山を休火山、歴史時代の活動の記録がない火山を死火山と分類していました。
しかし、年代測定法の進歩により火山の過去の活動が明らかになり、火山の寿命は長く、歴史時代の噴火活動の有無だけで分類することは意味がないので、近年は休火山や死火山という分類はなされていません。
出典 気象庁|火山について
御嶽山噴火災害に学ぶ
日本は111の活火山を有する、世界有数の火山国です。火山の周辺には多くの温泉が湧き出し、地下水や優良な農地に恵まれることも多く、火山は私たちの生活を豊かにしてくれるものです。
しかし、ひとたび噴火すると甚大な被害をもたらすことがあり、日本は過去に数多くの火山噴火被害に見舞われています。
ここでは、平成26年9月に発生した御嶽山噴火災害を題材にして、火山とこれからも共に生きていくために、火山の噴火災害への対策について学んでいきましょう。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|御嶽山噴火災害に学ぶ
まとめにかえて
日本は多くの活火山のある火山国です。火山は噴火すると甚大な被害をもたらすことがあり、日本は過去に数多くの火山噴火被害に見舞われています。
火山災害には普段からの備え や事前の速やかな避難 が重要で、火山防災マップを前もって確認しておき、いざという時に噴火警報などの防災情報をすぐに把握できるように心がけておくことことが大事です。
火山災害から身を守るためには…
- 「火山防災マップ」という各市町村で作っている地図を見て、「噴火警戒レベル」に対応する危険な場所を確認しておきましょう。
- あらかじめ、避難する場所や、そこまでの道順を確認しておきましょう。
- 気象庁の発表する「噴火警報」などの情報や、「噴火警戒レベル」に注意しましょう。
- 噴火のおそれがある場合には、危険な地域では事前の避難が必要です。地元の市町村の指示があった場合には、それに従いましょう。
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