マイ・タイムラインで早い避難を考えてみる・7月21日~23日 秋田県大雨災害、雄物川氾濫

大雨
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2017年7月21日から23日にかけて、秋田県では大雨災害が発生し、雄物川が氾濫しました。
人的被害は最小限に留められたのは、早い段階での住民避難です。では、どうすれば早い避難が可能になるのでしょうか。そのためには、マイ・タイムラインを活用することが有効です。マイ・タイムラインは、事前に計画的に行動することを可能にするツールです。このツールを使って具体的な避難計画を立てることができます。防災において、早めの行動が命を守ることにつながります。

早い住民避難

2017年(平成29年)7月21日から23日にかけて 秋田県大雨災害、雄物川氾濫

北海道から東北地方へ南下した前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発となった影響で、北日本を中心に大雨となりました。

出典 国土交通省ホームページ|平成29年7月の水害状況

秋田県では、所によって、降りはじめからの雨量が平年の7月の降水量の1.5倍を超える記録的な大雨となり、大仙市の雄物川上流では、複数箇所で氾濫が発生、広範囲で浸水しました。

早い段階での住民避難

この大雨では、雄物川流域の大仙市、仙北市や下流の秋田市の広い範囲に避難指示(緊急)や避難勧告が発令されましたが、秋田地方気象台から流域の市町村に向けて的確な情報伝達が行われ、早い段階での住民避難により、人的被害は最小限に留められました。

早い避難をするために

早い避難をするためには、前もって被害を想定しその時々の状況と対応を心得ておく必要があります。そのためには自分の防災行動計画、マイタイムラインを作っておくことは有益です。

マイ・タイムラインとは

マイ・タイムラインとは住民一人ひとりのタイムライン(防災行動計画)であり、台風等の接近による大雨によって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列的に整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。
出典 国土交通省ホームページ

マイ・タイムラインをつくる

「台風が発生」してから「川の水が氾濫」するまでには段階があります。
段階があるところが洪水と地震との大きな違いです。

STEP1  洪水時の基本的な行動を考えてみましょう

洪水時避難のための基本的な行動として以下の7つがあげられます。
7つの基本的な行動

  • 避難しやすい服装に着替える
  • 避難するときに持っていくものを準備する
  • 今後の台風を調べ始める
  • 川の水位を調べ始める
  • 住んでいるところと上流の雨量を調べ始める
  • 安全なところへ移動を始める
  • 避難完了

STEP2  家庭の状況チェック
車を持っている、祖父母と同居している、ペットを飼っている…等、1)の洪水時の基本的な行動に入らない、自分だけの状況があります。
それを確認して、自分にはどのような行動が必要か考えてみましょう。

STEP3  マイ・タイムラインを作ってみましょう
基本的な行動を理解して、家庭の状況チェックをし、基本的な行動以外の自分に必要な行動が分かったら、「マイ・タイムライン」を作ってみましょう。
実際に自分ならどうするかを決めておきましょう。

マイ・タイムライン作成ページへ

出典 国土交通省関東違法整備局

マイ・タイムライン検討ツール~逃げキッド~

国土交通省では、小中学生向けのマイ・タイムライン検討ツール~逃げキッド~を作成しています。

出典 国土交通省

逃げキッド使い方ガイド 動画

マイ・タイムラインを作る為のガイド動画「逃げキッド使い方ガイド」があります。

国土交通省下館河川事務所 Part1「逃げキッド」ってなぁに?

まとめにかえて

河川の氾濫が発生し、広範囲で浸水が発生した場合も、早い段階での住民避難により、人的被害を少なくすることは可能です。
早い避難をするためには、前もって被害を想定し対応を心得ておく必要があります。そのためには自分の防災行動計画を作っておくことが重要です。