高潮対策の取り組みを知っておく・9月21日 室戸台風

室戸台風 台風
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1934年9月21日に高知県室戸岬に上陸した「室戸台風」は、観測史上最低の気圧を記録し、四国から北陸地方にかけて甚大な被害をもたらしました。特に大阪では、大雨と高潮による浸水被害が発生し、多くの人命が奪われました。この災害を契機に気象注意報の発表が開始され、防災対策の強化が進められました。室戸台風をはじめとする高潮被害と、それに対する大阪の防災対策について解説します。

大阪府で大雨や高潮による浸水

1934年(昭和9年)9月21日 室戸台風

出典 国土交通省岡山河川事務所 室戸台風(昭和9年)の概要 2階に避難する人々

台風が高知県室戸岬に上陸。上陸時の中心気圧911hpaは、現在でも観測史上最低とされており、これらに因み室戸台風と命名されました。台風は四国への上陸後、近畿から北陸地方に達しました。

大阪府で強風による被害と大雨や高潮による浸水が同時に発生

特に大阪府では、強風による建物への被害と、大雨や高潮による浸水が同時に発生し、台風の通過時刻が小学校に通う児童の登校時刻と重なったため、学校が倒壊するなどし、多くの犠牲者をもたらしました。

大阪を襲った三大台風

室戸台風は世界の気象観測史上でも例のないほど大型の台風で、大阪港の海水は河川の上流へと流れ込み、大阪城まで押し寄せました。高波は次々に人々や市街地をのみこんでいき、たくさんの人の命を奪い、くらしを破壊しました。

室戸台風(昭和9年)その16年後に、ジェーン台風(昭和25年)その11年後に、第2室戸台風(昭和36年) いずれの台風も、大阪の西側を通過しています。
出典 大阪府|[津波・高潮ステーション] 災害をのりこえ着実な高潮対策

出典 大阪府 津波・高潮ステーション

防災の取り組み

室戸台風は昭和の三大台風で先ず初めに数えられるような台風になります。気象台による気象注意報の発表など、この災害を契機に取り組みが始まったものもあります。
大きな被害のあった大阪でも、様々な防災の取り組みが行われています。

津波・高潮ステーション

「津波・高潮ステーション」は、大阪府西大阪治水事務所が所管する防潮堤や水門の津波・高潮防ぎょ施設の一元管理を行う「防災棟」と、府民の防災意識の向上を目的とした「展示棟」を併せ持つ施設です。
出典 津波・高潮ステーション

高潮防災施設のはたらき

室戸台風、ジェーン台風、第2室戸台風といった大型台風による高潮被害は、多くの人々の生命やくらしをうばいました。この教訓から、海岸や川岸など海面より低い土地には、高潮に備えてさまざまな防災施設が整備され、高潮による浸水を防いでいます。
出典 大阪府|[津波・高潮ステーション] 災害をのりこえ着実な高潮対策

おおさか防災ネット

おおさか防災ネットは、大阪府内に発令される気象に関する注意報や警報情報、地震・津波情報、災害発生時に各市町村から出される避難勧告・指示、被災・対策状況、交通・道路・ライフラインの運行・稼働状況など幅広い防災情報を一元的に集約して掲載しています。
出典 大阪市天王寺区ホームページ

おおさか防災ネット

大阪防災アプリ

大阪市では、災害時における的確で迅速な避難を支援し、避難に関する防災知識の普及を図るため、「大阪市防災アプリ」を提供しています。
「大阪市防災アプリ」があれば、浸水想定図、避難場所、避難ビルなどの情報をはじめ、災害状況や避難時の注意点、避難するかどうかの判断に役立つ情報などが入手できます。
出典 大阪市西区ホームページ

大阪市広報 大阪防災アプリ

まとめにかえて

災害を契機に自治体では災害への対応とその啓発が取り組まれています。
地域の取り組みを知っておくことは、自分の防災力向上に有効です。こうした取り組みを知らないでおくのは、もったいないことかもしれません。

大阪市防災アプリどうやって使うの⁉

「災害が起きたらどうしたらいいの・・・?」「家庭で何を準備したらいいかわからない・・・」といった疑問をお持ちではありませんか?「大阪市防災アプリ」には、災害時の行動だけでなく、日頃からの備えに役立つ情報が満載です。
出典 大阪市北区ホームページ

大阪市此花区役所公式チャンネル 【解説】大阪市防災アプリどうやって使うの⁉

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