2015年12月の国連総会において、毎年11月5日が「世界津波に日」に制定。
地震による大津波が発生
1854年(嘉永7年)11月5日 安政南海地震による大津波
11月5日は、嘉永7年(1854年)、安政南海地震(M. 8. 4)による大津波が紀伊半島を襲った日です。
その際、和歌山県のある村の郷士が、収穫したばかりの穂を積み上げた「稲むら」に火を放って、暗闇の中で逃げ遅れた村人を高台に導き多くの命を救ったという出来事がありました。
この「稲むらの火」の逸話に因んで「津波防災の日」として11月5日が選ばれました。(太陽暦では、1854年12月24日)
出典 津波防災特設サイト
津波防災は世界中に広がっています。
1960年のチリ、1976年のフィリピン、1998年のパプアニューギニア、1999年のトルコ、2001年のペルー、2004年のインド洋沿岸諸国、2009年のサモアおよびトンガ沖、そして、2011年の東日本大震災など、世界各地で津波被害が発生しており、津波の脅威は多くの世界共通の課題となっています。
出典 内閣府ホームページ 津波防災特設サイトより
日本では、2022年に「津波防災の日」を法定。
日本では、東日本大震災が発生した2011年に、津波対策について国民の理解と関心をより一層高めるために、法律で「津波防災の日」を制定し、全国各地で津波防災訓練や意識啓発の取り組みを実施しています。
出典 内閣府ホームページ 津波防災特設サイトより
津波の心得
大地震はいつ来るかわかりません。 その時どうすればいいか、日頃から考えておきましょう。
津波はすごいスピードで迫ってきます。 津波が来たら何も持たず、各自が全力で逃げてください。
出典 津波防災特設サイト
津波から避難するための心得を知ろう【TSUNAMI】
秋田県が設定した3つの海域の連動地震により、最大クラスの津波が発生した場合を想定し、津波が襲来する様子がシュミレーションできる動画です。
出典 秋田市公式YouTubeチャンネル
津波から命を守る! 津波の避難3原則
東日本大震災では、津波により多くの尊い命が奪われました。
そして、今なお、日本だけではなく、世界の様々な地域で地震が頻発しています。国内でも、首都直下地震や南海トラフ巨大地震が予想され、いつ大きな津波が襲ってくるかわかりません。今回は、東日本大震災による津波から多くの人命を救った釜石の小中学生が実践した「津波の避難3原則」を中心に、津波から命を守る心得を紹介します。
出典 政府インターネットテレビ
まとめにかえて
江戸時代の終り、1854(安政元)年12月24日、大阪の町中を津波が襲いました。大阪は「水の都」といわれ、町の中を何筋もの川が通り、川にはたくさんの橋が架けられていました。
津波は港の大船を川筋に沿って押し上げ、川の小舟に避難していたたくさんの人々の命を奪いました。これは、四国沖の海底で発生した大規模な地震によって引き起こされたもので、安政南海地震津波と呼ばれています。
出典 内閣府防災情報のページ
この津波によって大阪で亡くなった人は341人といわれています。当時の人たちは150年前の津波の経験を忘れたために、再びたくさんの人が亡くなったことを悔やみました。そして、後世の人たちが大阪も津波に襲われることを忘れないように、言い伝えを残すことにしました。
災害は忘れた頃にやって来ると言われますが、忘れていなくても油断した時にやって来ることもあります。
今自分がいる場所は過去に被災したことがあり、そこから復旧復興して現在があるかもしれません。過去被災した人たちからの、メッセージを見逃さないでおくことも防災に取り組む上で大事なことです。