水害が発生し命を守る行動をとった後は、どのように行動すればよいのでしょうか。被災した場合、避難することが必要になる場合もあります。どこにどのように避難するを考察してみます。
発生後 2~6時間
2~6時間後
水害発生から数時間は、避難している場所での安全を確認し、情報収集を続けます。地域の復旧状況や災害の影響範囲に応じて、必要な支援を受ける準備を進めることが推奨されます。




発生後 12~24時間
12~24時間後
水害発生から12~24時間後になると、状況の変化が見られることが一般的です。この時期には公的機関からの情報をよく確認し、避難の継続が必要かどうかを判断します。

水位と安全の確認に努めます
周囲の水位が下がってきた場合でも、まだ安全とは言えないため、警戒を続けてください。水が引いた後も、道路の亀裂や地盤沈下が起こっている可能性があります。
防災の知恵「大雨で洪水!大河川は晴れてからも要注意」
いざという時に役に立つ、防災の知恵。
今回は『NHK防災これだけは』から、大河川で発生する洪水の注意点。
大きな川で堤防が決壊し氾濫が起きると、大量の水が流れ出し、広い範囲で長期間浸水する危険性が。
「氾濫危険情報」が出た時には、自治体などの情報に注意して早めに避難することが重要です。
さらに注意したいのが、自宅に戻るタイミング!
大きな川では、支流からも水が流れこむため、雨が止んでも水位が上がることがあります。
過去には、大雨特別警報の解除後、数時間たってから氾濫した事例も。
川の上流の雨量にも注意し、避難情報が出ている間は、安全な場所で避難を続けてください。
出典 NHK防災



戻れる場合は自宅の状況を確認します
戻れる場合は、家の周囲の安全を確認し、倒壊やガス漏れなどの危険がないか調べます。自宅内の安全が確認できたら、清掃や復旧作業を始めますが、感電の危険があるため、電気設備には注意しましょう。
平成11年台風第18号(平成11年9月)
修繕前に捨てる作業が大変
~水を含んでズシリと重いじゅうたんや座布団~(宇部市 60代 女性)
水に浸かった家は捨てればいいのでしょうけど、やっぱり住みなれた家ですし、何とか復旧しようと思いました。でも、大工さんに頼む前の作業があるんですね。1階にあったものは、すべて泥水にまみれて使いものにならなくなってしまっていますから、それらをまず捨てなきゃならないのです。
タンスも水が去ったら、ドーンと、変なところに変な形であるわけです。水に浸かったタンスってすごいですよ。引き出しも木が膨張しちゃって開かないんです。中の洋服はもちろん泥水が入って、もう使いものになりません。
とにかく水に浸かった電化製品は全部ダメなんです。ダメなのはいいんだけど、それを処分するという作業の方がもっと大変です。水をたっぷり吸ったじゅうたんは重くて大きくて、それこそ手に負えませんでした。
だから、水害に遭ったところに、力のある人たちが手伝いに来てくれるということは、とてもありがたいことなのです。
発生後 48時間~
48時間後以降
長時間の避難を余儀なくされる場合、身体的・精神的な健康に配慮しつつ、復旧までの耐久力を確保することが重要です。

復旧作業の開始に取り組みます
安全が確認されたら、復旧作業を開始します。水害で浸水した場合、家財道具や壁材などは水で汚染されている可能性があるため、消毒や除湿を行います。
自宅が浸水したら・・・片づけの注意点は?
自宅が浸水被害に…。泥や濡れた家具を運び出したり清掃をしたりと、精神的なショックが癒えない中で行う片づけは体力的にもとてもつらく大変な作業です。「災害ボランティアセンター」に相談を。炎天下での作業でも、肌を出さない服装をしてください。濡れても乾燥させれば使えるものもあるので専門業者に相談するようにしましょう。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト


行政への報告や保険請求の準備を始めます
被害の記録を取っておき、自治体や保険会社への報告を行います。写真やビデオを使って被害状況を記録することが重要です。
災害で自宅が被災 支援金を受けるには…生活再建のポイント
地震や水害など災害で自宅が被害を受けたら…。住まいの確保は大きな課題です。住宅ローンを組んでいた人はさらなる出費が必要になり、重い負担となってのしかかります。大切なのが「り災証明」。被災者を支援するために現在はさまざまな制度が用意されています。制度を知らなかったために支援を受けられず、よけいな負担がかからないよう、ぜひ、知っておきたいポイントです。
出典 NHK|災害列島 命を守る情報サイト


時間が経つにつれて、必要な対応も変化します。常に安全を優先し、情報を確認しながら行動することが大事です。
災害が発生して安全の確保や避難等の一連の取り組みで、事前に準備し備えておくことでその状況や対応は大きく変わります。
マイタイムラインで前もって洪水の備えや対応を検討しておくことで、洪水が発生して避難することになってもその状況は大きく変わります。

住まいの再建に向けて
住まいの再建に向けて 「り災証明書」・公的支援制度
もし被災してしまったら、生活を再建する上で、住宅が被災した人たちは、これから住む場所についてさまざまな選択を考えなければなりません。「り災証明書」などの公的支援制度や必要な手続きについて紹介します。
出典 NHK防災

まとめにかえて
災害があり被災した場合、避難し避難生活を送りながら生活の再建に取り組むことになります。
防災は災害があり被災したとしても、生活再建をする上でその効果を発揮します。災害が起きても命が守れてケガもしないで、家族の安否も確認できて、当面の生活は備蓄で賄うことができれば、生活の再建に集中しやすくなります。防災は復興の始まりと言えます。
災害前の生活を取り戻せたら、次の災害のための防災を始めることを考えてみます。
いざその時、その前は?
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