1965年8月3日に始まった松代群発地震は、翌年の1966年4月5日に最大震度を記録し、現在もなお余震が続いています。地震活動は依然として活発であり、1日1回程度の地震が観測されています。このように長期間にわたる地震活動に対する心構えや備えについて考えることが重要です。
続く余震
1965年(昭和40年)8月3日 松代群発地震

松代群発地震は、1965年8月3日(昭和40年)に始まったとされています。最大の地震は、1966年4月5日17時51分 M5.4 有感地震は、6万回を越え、1日当たりの有感回数の最大は585回、無感地震を含めると6780回(約13秒に1回)を数えました(1966年4月17日)。
その後、無感地震を含めた総回数は、既に74万回を超え、現在も1日に1回程度は起きています。
出典 松代群発地震_松代地震観測所

余震とは
多くの場合、大地震は突然発生します。その震源近くでは、最初に発生した大地震よりも規模の小さい地震が引き続いて発生することが多く、これを余震といいます。
参照 気象庁|地震活動のパターンにはどのような種類がありますか?
余震への心構え

大きな地震の後は余震が続くことがあり、事前の心構えを持っておくことは大事です。
余震はいつまで注意すべきでしょうか?
余震の数は時間が経つほど減ってきますが、時々大きな余震が発生することがあります。被害が発生するような大きな地震(本震)が発生した時は、その後、一般的には1週間程度、中でも最初の2~3日程度は規模の大きな地震が発生することが特に多いため注意が必要です。

余震は、完全になくなるまでには何年もかかる場合があります。例えば、平成7年(1995年)兵庫県南部地震の余震活動は15年以上経った現在でも続いており、数ヶ月に1回程度、震度1以上の揺れを観測する余震が発生しています。
参照 気象庁|大地震後の地震活動には、いつ頃まで注意すべきでしょうか?
私たちはどのような情報に注意すればよいですか?
大きな地震が発生すると、人々の不安を煽るような根拠の無いうわさが発生することがあります。 しかしこうした情報に惑わされてパニックになることは避けなければなりません。 とくに、具体的な日時を指定した地震の予知はデマの可能性が非常に高いので十分注意してください。
災害時には様々な情報が飛び交いますが、情報の送り手(発信元)を確認するとともに、科学的にきちんと説明がなされているかを見極める必要があるでしょう。
参照 気象庁|私たちはどのような情報に注意すればよいですか?
余震への備えと行動

大きな地震が発生した時、引き続き起こる地震活動にどのように行動すればよいのでしょうか。
私たちはどのように余震に備えればよいですか?
大きな地震によって強い揺れとなった地域では、引き続く地震活動によって家屋などが倒壊したり、落石やがけ崩れなどの土砂災害やなだれが発生しやすくなります。 また、海域で規模の大きな地震が発生すると津波が発生する可能性があります。 活発な地震活動が収まるまでは、たとえば以下のような行動をとり、地震の強い揺れなどに備えてください。
出典 気象庁 | 大地震後の地震活動の見通し
大地震発生後は余震に注意
あなたが取るべき行動は? -防災行動ガイド
震度6弱の大地震が発生。経験したことのない揺れに動転していたところ、またもや強い揺れが…。もしあなたが同じような状況に置かれたら、一体どうすればいいのでしょうか?
正しい知識とすぐにできる小さな行動が防災意識を高め、あなたとあなたの大切な人を救います。
出典 ソフトバンク
目次
- リスク:余震被害が深刻な最近の大地震。余震の頻発で、家屋倒壊や被災者のダメージはより深刻に
- 対処法:次の揺れを想定して、家の中の安全対策を。恐怖心を和らげる心身のケアも忘れずに
- 事前の備え:インフラ停止を想定して、バスタブ排水の習慣づけと家庭備蓄を
- 地震発生後に相次いで起こる余震に役立つサービス・ウェブサイト

まとめにかえて
一連の群発地震により、地すべり、地割れ、家屋の倒壊・損壊、湧水による農業被害などがありました。死者はでませんでしたが、度重なる地震により住民に多大な心理的不安をあたえました。松代群発地震は1966年をピークに地震活動は次第に沈静化していきますが、地震活動は現在でも続いています。
出典 気象庁|松代群発地震50年特設サイト

天災は忘れた頃にやって来ると言いますが、片時も忘れさせてくれないのも辛いことかもしれません。
油断ではなく、辛くならないように日々備えることも防災に取り組む上で必要なことかもしれません。
今後は巨大地震の「余震」と表現せず、大震災発生から10年機に 気象庁
東日本大震災をもたらした巨大地震の余震域で発生した地震について、気象庁は今後、巨大地震の余震かどうかに触れない方針を決めました。
また、「余震」という言葉に対し、「最初の地震よりも大きな地震は起きにくいという印象を持たれる心配がある」として、気象庁は今後、余震域で発生する地震についても余震かどうかには触れず、防災上の呼びかけをする際にも「余震」という表現を使わない方針を決めました。
出典 TBS NEWS DIG Powerded by JNN