平成5年8月6日、九州南部を中心に前線の活動が活発となり、鹿児島県では記録的な大雨が降りました。鹿児島市内では歴史的な石橋が流失し、多くの住民やJRの乗客が孤立する事態となりました。
近年、都市化の進行や異常気象の増加に伴い、局地的大雨や都市型水害が頻発しています。特に、短時間に狭い範囲で集中して降る「ゲリラ豪雨」や「集中豪雨」による被害が顕著です。これに対応するためには、事前の情報収集と早期の対応が重要です。気象庁が提供する防災情報を活用し、自分の地域の状況を常に把握しておくことが求められます。
豪雨による水害の発生
1993年(平成5年)8月6日 平成5年8月豪雨・鹿児島8.6水害
九州南部付近に停滞していた前線の活動が活発となり、鹿児島県内は記録的な大雨に見舞われ、6日の日降水量は薩摩川内市で369mm、鹿児島市で259mmに達しました。
特に鹿児島市では、市内中心部を流れる甲突川、新川、稲荷川が相次いで氾濫し、繁華街の天文館や西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)一帯が広範囲で浸水したほか、甲突川に江戸時代から架かる5つの石橋のうち、新上橋と武之橋が流失しました。
局地的大雨と都市型水害
近年は災害の発生する様相も変わってきた。急激に進んだ都市化などによって中小河川の氾濫や土砂災害が増え、それによる死傷者も発生しています。
もう一つの変化は、マスコミ等でゲリラ豪雨などと呼ばれている大雨の発生だ。大雨注意報や大雨警報の発表基準に達しない雨量でも、単独の積乱雲によって数十分の短時間に狭い範囲で数10mmに及ぶ「局地的大雨」が降り、それによる災害が注目されています。
出典 内閣府防 災情報のページ| 特集 大雨です、あなたはどうしますか?
最近では「線状降水帯」の発生等の注意喚起も行われており、気象情報を早めに知っておくことは災害から身を守る上で大事です。
気象情報をキャッチする
気象庁では、さまざまな方法によって気象を観測・監視しています。例えば、天気予報などでよく耳にするアメダス(AMeDAS)です。全国約1300カ所に配置されており、降水量、風向・風速、気温、日照時間などを自動的に観測し、そのデータを10分おきに気象庁に自動送信しています。
また、全国約160カ所の気象台などでは、アメダスが観測していない気圧や湿度などの観測も行っています。
出典 内閣府防 災情報のページ| 特集 大雨です、あなたはどうしますか?
防災情報の入手
気象庁ホームページから、気象庁が発表するあなたの街の防災情報などを見ることができます。
あなたの街の防災情報
都道府県、市町村単位の情報を見ることができます。
地図コンテンツ
地図コンテンツページでは気象警報、大雨危険度、台風情報、気象情報、天気予報、季節予報、ひまわり、アメダス、ウィンドプロファイラ、海上警報、潮位観測情報などを見ることができます。
出典 気象庁|利用マニュアル
まとめにかえて
近年は急激に進んだ都市化などによって中小河川の氾濫や土砂災害が増え、ゲリラ豪雨などと呼ばれている短時間に狭い範囲で「局地的大雨」が降り、それによる災害が発生しています。
災害に素早く対応するには、事前の情報の入手と早目の対応が必要です。気象庁が発表する防災情報がホームページで公開されており、自分の街の状況を心得ておくようにしておくことが災害に備える上で大事なこととなります。