避難を素早くする為に必要なこと

大雨

災害が急激に起こり、避難する余裕が無かった

1957年(昭和32年)7月25日 諫早豪雨

出典 長崎県|長崎大水害

夕方から夜遅くにかけて、梅雨前線上を通過した低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、九州北部で大雨となりました。
特に長崎県では西郷(現在の雲仙市)で24時間降水量が1,109mmに達する記録的な豪雨となり、諫早市では市内中心部を流れる本明川が氾濫し、上流で発生した土石流による大量の土砂と流木が市街地を襲いました。

諫早豪雨(諫早大水害)

 この諫早市だけで死者は500人を超え、この水害は「諫早豪雨(諫早大水害)」と呼ばれている。このほか、熊本県でも死者・行方不明者が160人を超えるなど、全体で死者・行方不明者722人、浸水・損壊家屋75,000棟を超える大きな被害となった。

大災害が集中した長崎県は災害の発生が、夕方から夜半にかけて急激に起こり、避難する余裕も無かったため更に被害を大きくした。
出典 長崎地方気象台|災害の特徴

のんびり聞こえた「避難勧告」

平成16年台風第23号(平成16年10月)

のんびり聞こえた「避難勧告」
~緊迫感なかった防災無線~

(豊岡市 50代 男性)

夜になって防災無線が入ったんですが、何とものんびりした感じなんですよね。おとしよりのためにゆっくりしゃべるということもあったのかもしれませんが、何だか避難命令という緊急性とはかけ離れているように思いました。

もう家の玄関のところに水が来てしまっているのに、「避難勧告が出ました」とペラっと緊迫感のない声で言っているだけなんですよ。もう少し大きい声で、大変な状況になっているということが伝わってくるような調子で言ってもらえば良いのにと思いました。

情報の伝達にもスピード感がほしいですよね。昔は地区の消防団などを介して、近くの川の水位が今どのくらいになっているというような情報が、すぐに家々に伝わって来たものです。防災無線のリアリティーのなさもそうですが、もうちょっと地域の情報がすぐに伝わる仕組みが必要ですね。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト

速やかな避難をするために

災害時に速やかに避難するためには、事前に自分が住む地域の災害リスクや避難場所、安全な避難経路などを確認しておくことが大切です。また、市町村からの避難情報が発令された場合には、テレビやラジオ、インターネットなどのほか、防災行政無線や広報車などで伝えられます。
参照 首相官邸ホームページ

避難情報はどのように伝えられるのか?

出典 首相官邸ホームページ

市町村から避難情報が発令された場合には、テレビやラジオ、インターネットなどのほか、防災行政無線や広報車などで伝えられます。
出典 首相官邸ホームページ

どの警戒レベルでどう行動すればいいの?

「警戒レベル3高齢者等避難」が出されたら、高齢の方や障がいのある方など避難に時間のかかる方やその支援者の方は危険な場所から避難し、それ以外の人は避難の準備をすること。
そして、「警戒レベル4避難指示」が出されたら、危険な場所から全員避難することです。
出典 首相官邸ホームページ

まとめにかえて

災害が急に起こった為、避難の余裕が持てない場合があります。
市町村や行政機関から避難情報が発令された場合、その内容を的確に理解し行動に結ぶ付けることが迅速な避難行動に繋がります。少しでも早く、地域の状況を把握し、自分から行動ができるようにしておくことも、防災に取り組む上で必要なことです。

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