津波から早く逃げることが大事・7月12日 北海道南西沖地震

地震
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北海道南西沖地震では、津波の到達が津波警報よりも早かったことが明らかになっています。奥尻島の事例から、津波から早く逃げることの重要性が改めて浮き彫りになります。
震災津波が襲来する前に適切な行動をとることが命を守るためには重要です。早く逃げることが、被害を最小限に抑える鍵となります。津波の脅威から身を守るための行動計画を考え、備えを怠らないことが、自らと周囲の安全を確保する第一歩です。

地震により奥尻島に津波が襲来

1993年(平成5年)7月12日 北海道南西沖地震

Googleマップ 奥尻島

北海道南西沖を震源とするマグニチュード7.8の北海道南西沖地震が発生し、震源に近い奥尻島では、地震直後に高さ約20mの大津波に襲われました。

出典 奥尻町ホームページ|北海道南西沖地震の概要
地震発生直後、大規模な崖地の崩壊により、ホテルとレストラン、灯油備蓄タンクが一瞬のうちに飲み込まれ、島外からの宿泊客を含む29名の尊い命が犠牲となった奥尻地区(朝日新聞社提供)

津波警報よりも早く津波の到達

津波警報は地震発生後5分で発表されたが、奥尻島ではそれよりも早く津波が到達したことから、気象庁では翌1994年(平成6年)に「津波地震早期検知網」を整備、以降も津波情報発表までの時間短縮に努め、現在では地震発生後約3分で津波情報が発表されるようになっています。

地震発生時に津波の危険を早期に検知

津波地震早期検知網とは

津波地震早期検知網は、地震発生時に津波の危険を高速で計算するシステムです。
このシステムは、地震発生時に、地震の位置、震源、深さ、マグニチュードなどから津波発生の有無が判定されます。また、気象庁では、全国に設置した地震計や津波観測施設などの観測データから、地震や津波を監視しています。このようにして得られた情報をもとに、気象庁は速やかに警報や情報を発表し、被害を最小限に食い止めるための対策を講じることができます。
参照 気象台ホームページ

出典 気象庁ホームページ|地震・津波の観測監視体制のイメージ図( パンフレット「地震と津波」より引用)

津波からの避難

「とにかく、逃げよう」と一緒に避難

災害が迫る際は、迅速な行動が命を守ります。避難場所や高台に早く逃げることが重要です。特に津波の場合、海岸線に近い低地にいると被害が大きくなる可能性が高いので、事前に避難計画を立てておくことが必要です。警報を待たずに直感に従い、即座に行動することが大切です。

東日本大震災(平成23年3月)

「大津波が来る!」と叫んでも「そうなの?」とご近所さん~「とにかく、逃げよう」と一緒に避難

(釜石仮設団地 60代 女性)

「大津波が来る!」と叫んでも「そうなの?」とご近所さん~「とにかく、逃げよう」と一緒に避難のイラスト
昼食後にコーヒーを飲んでいたら、地震が起きました。すると、目が不自由な主人が「普通の地震じゃないから逃げた方がいい」、「これは大津波の地震だ、いつものと違う、早く逃げろ!」とか言って、階段を降りて行こうとするんですよ。「じゃ、革ジャン着て」って出していたら、「そんなの着ているヒマないよ」って。とにかく着の身着のままで、先に主人を高台の神社に避難させました。

その時、おばあちゃんたちが立っていたので、「大津波が来るみたいだから、早く逃げて!立ってないで!」って言ったら、「そうなの?」って笑っているんです。みんなそんな感じ。「ほんとに来るから!」と叫んでいるところへお店をやっている隣のおばちゃんがリヤカー引っ張って帰ってきたので、「シャッターだけ閉めて逃げて!」と言うと、「だって、今お金を下してきたばっかりだ」って。「いや、とにかく逃げよう」と言って、散乱している店先の物を片づけてやって、シャッターを閉めて、おばちゃんと一緒に逃げました。

実は前の年も大きな地震があって、津波警報が出て、避難命令が出たんだけど、何もなかったんです。それに、あの日の2日前にもちょっとした地震があって、津波注意報が出たけど全然来なかった。そういうこともあったから「たいしたことないな」という気持がどこかにあったのかもしれません。

出典 内閣府防災情報のページ|一日前プロジェクト

津波避難動画

津波は地震発生から数分で沿岸部へ押し寄せます。さらに東日本大震災では大津波が川をさかのぼり川があふれて大きな被害をもたらしました。津波の被害に備えて住んでいる地域の地形や避難所やた課題の位置を確認しておきましょう。また角南ハザードマップが作成されている地域の方はハザードマップを見ながら事前に備えることが大切です。
出典 北海道総務部危機対策局危機対策課

北海道総務部危機対策局危機対策課

まとめにかえて

この地震に伴い札幌管区気象台は、北海道の日本海沿岸に大津波警報を発表しましたが、震源に近い奥尻島では、地震発生から2~3分後に津波の第1波が来襲したものとみられます。
考えられない高さの津波の来襲で家や集落が一瞬のうちに壊滅しまし、人的被害のほとんどもこの津波によるものでした。

津波情報発表までの時間短縮のために、津波地震早期検知網が整備されました。
早く災害情報を知ることができれば、避難行動が素早くとりやすくなります。災害から身を守るためには、情報を知り行動することが素早くできるようにしておくことが、防災に取り組む上で重要です。