前震、本震、余震どれも地震・4月16日 熊本地震・本震

地震

2日後の2度目の地震

2016年(平成28年)4月16日 熊本地震・本震

熊本県熊本地方を震源とするマグニチュード7.3、最大震度7の地震が発生。熊本県益城町、西原村で震度7を観測しました。2日前の4月14日に発生していた最大震度7の前震に続く本震と見られ、同一地域を震源とする一連の地震活動で震度7を複数回観測したのは初めてのこととなった。

出典 気象庁|平成28年(2016年)熊本地震

2日後2度目の地震

一連の熊本地震のうち最も大きな被害を出したのは、2度目の震度7の地震と言われています。
熊本県などによると、一連の熊本地震では倒壊した建物の下敷きになるなど直接の影響で50人が亡くなりましたが、このうちの41人は2度目の震度7を観測した2016年4月16日の地震で亡くなりました。

出典 熊本災害デジタルアーカイブ

本震と余震

熊本地震を受け、次の点が課題となりました。

  • 本震ー余震型の判定条件が妥当でなくなった。
  • 「余震」という言葉が、より強い揺れは生じないと受け取られた。
  • 余震確率値が、通常生活の感覚からすると、かなり低い確率(安心情報)と受け取られた。

出典 地震調査研究推進本部地震調査委員会|大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方より

熊本地震の概要

この地震では、気象庁震度階級に「震度7」が追加された昭和24(1949)年以降、初めて同一地域で震度7の揺れが2回観測されました。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震

総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震

新しい防災上の呼びかけ

呼びかけのポイント

新しい防災上の呼びかけのポイントとしては、地震発生直後、過去事例や地域特性に基づいた見通しと、最初の大地震と同程度の地震への注意の呼びかけを基本にする等があります。

防災上の呼びかけにおける注意点

防災上の呼びかけにおける注意点として以下があります。

  • マグニチュードではなく震度を用いる。
    震度の方が被災地の住民等にとっては防災行動につなげやすいと考えられる。
  • 「地震」という言葉を用いる。
    「余震」という言葉は、最初の地震よりも規模の大きな地震は発生しないという印象を与える。
  • 震源の位置によっては最初に発生した大地震と同程度かそれよりも揺れが大きくなる場所もあることを、適宜付加。

出典 地震調査研究推進本部地震調査委員会|大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方より

大地震から命を守るために

熊本地震では、地方公共団体、住民の備蓄が足りず、物資が不足する事例がありました。大きな地震など大災害が起これば、道路の寸断や情報の途絶、電気・ガス・水道・通信などのライフラインや物資の供給が止まり、被災地外から孤立した状態が続く可能性があります。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震

総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震

まとめにかえて

 ”余震”ー余りの地震ではなく、”地震”と認識して油断しないことが大事です。

「災害は忘れた頃にやって来る」と言いますが、忘れる・忘れないにかかわらず災害には常に備える心構えが必要です。

熊本地震に学ぶ

我が国は、世界的にも地震活動が極めて活発な地域であり、平成23年3月に発生した東日本大震災を始め、これまで幾多の大地震が発生しており、今後も南海トラフ地震等により、大きな被害が発生することが懸念されます。
このレッスンでは、平成28年4月に発生した熊本地震をもとに、今後、発生が予想される大規模地震に備えて、どのような取組が必要なのか学びましょう。
出典 総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震

総務省消防庁|防災・危機管理eカレッジ|熊本地震