除雪の心構えを考えてみる・昭和38年1月豪雪

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さんぱち豪雪

1963年(昭和38年) 昭和38年1月豪雪

1月は、強い冬型の気圧配置が続き、北陸地方を中心に東北地方から九州地方までの広い範囲で大雪となりました。特に平野部では記録的な大雪となり、最深積雪は福井市で213cm、富山市で186cm、金沢市で181cmを観測しました。また、九州でも大分県日田市で39cm、鹿児島県阿久根市で38cmなど平野部で30cm以上の積雪を観測する記録的な大雪となりました。

出典 ながおか防災

集落の孤立、積雪による家屋の倒壊などが相次ぎ、全国で死者・行方不明者231人、損壊・浸水家屋8,000棟以上の甚大な被害が生じました。
気象庁はこの災害を「昭和38年1月豪雪」と命名、通称「さんぱち豪雪」として知られています。

除雪

除雪作業について転換のきっかけ

【ほくぎ】北陸地方整備局北陸技術事務所

除雪作業について転換のきっかけとなった38豪雪、それから約50年経過しました。
その50年間の除雪の変遷と、除雪のこれからを簡単に紹介した映像となります。
今の除雪が形となるまでどのようなことがあったか見てください。
出典 北陸技術事務所公式チャンネル

除雪機械の開発や防雪施設等の整備

38豪雪は、典型的な里雪型と言われ、中・下越地方で多くの降雪をもたらした。1月16日から1月25日までに妙高で255cm、高田で148cm、長岡では318cmの積雪を記録している。このため国道、鉄道も不通となり、新潟県内は完全に孤立してしまった。
鉄道の復旧に見込みがたたず、道路を確保して生活物資を搬入することになった。除雪機械として全国からブルド-ザが集められ、また自衛隊及び青年開発隊が送り込まれる等の騒ぎとなったことで、豪雪が災害として認識され、国を挙げて道路除雪の重要性を認識することとなった。
 38豪雪は、除雪機械の開発や防雪施設等が急速に整備される契機となり、後に除雪元年と言われた。
出典 豪雪・少雪の記録

除雪中の事故

雪による事故の死者の多くは除雪中の事故によるものです。(令和4年度中の雪による人的被害の約8割が雪下ろし等の除雪中の事故。ただし、交通事故及び転倒によるものを除く)
除雪中の事故は、自宅など建物の屋根の雪下ろしや雪かき等の作業中に発生しており、中でも高齢者の比率が高いことが特徴です。
出典 首相官邸ホームページ

除雪中の事故はこんなケース、こんな原因で起きています!

雪下ろしの事故の場合、屋根からの転落事故が多く、高齢者や一人での作業中に多く発生しています。
何かあった時に対応できるよう作業は複数人で行うようにしましょう。

除雪事故に遭わないために ~命を守る除雪中の事故防止10箇条~

除雪中の事故の危険を理解し、安全な対策を講じることが、事故を防ぎます。
また、事故は除雪作業に対する慣れや過信、油断が事故を招いています。除雪作業前に事故防止のポイントを確認しましょう。

  1. 作業は家族、となり近所にも声かけて2人以上で!
  2. 建物のまわりに雪を残して雪下ろし!
  3. 晴れの日ほど要注意、屋根の雪がゆるんでる!
  4. はしごの固定を忘れずに!
  5. エンジンを切ってから!除雪機の雪詰まりの取り除き
  6. 低い屋根でも油断は禁物!
  7. 作業開始直後と疲れたころは特に慎重に!
  8. 面倒でも命綱とヘルメット!
  9. 命綱、除雪機など用具はこまめに手入れ・点検を!
  10. 作業のときには携帯電話を持っていく!
資料:内閣府(防災)普及啓発・連携担当/国土交通省国土政策局地方振興課

出典 首相官邸ホームページ|除雪中の事故(雪下ろしや雪かき中の事故)

まとめにかえて

都内では少しの積雪でも車等生活に影響があります。雪の多い地域ではその備えを地域、個人でしてき続けたことで、その対応ができるようになっています。
除雪もいざという時に安全にできるように、注意点を心得ておくことは有益です。

出典 ながおか防災